惰性に気をつける


今回の勉強会は

著書 『ゴールドラット博士のコストに縛られるな!』 

「PART3 スループットワールドの意思決定プロセス / PART4 インフォメーション・システムを構築する」(p131~p163)
について行いました。
前回のシステムを用いて、
制約条件である、[B]工程にもう1台機械を導入した場合の利益を考えます。
前提条件という話も出て来ました。
これが変わればシステム全体を見なおさなくてはならなくなります。
あくまで提示された前提条件の中で考えていく問題です。
条件としては、
[B]工程に機械を1台導入、
作業員も1名導入、これによって業務費用は$6400になる。
日本に販売する場合はP,Qとも2割引きで販売できる
この3つの条件が新たに加わりました。
この条件で再度考えてみました。
まず制約条件を見てみます。
・P(100個作製)  TP=$45
・Q(50個作製)    TP=$60
        Pの加工時間        |  Qの加工時間    | トータル時間 |  上限時間
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A     15分/個   1500分   | 10分/個  500分  | 2000分      | 2400分
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B     15分/個   1500分   | 30分/個  1500分 | 3000分    | 4800分
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C     15分/個   1500分   |   5分/個  250分  | 1750分   | 2400分
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D     15分/個    1500分  |   5分/個  250分  |  1750分      | 2400分
ですので、すべて制約条件ではありません。
つまりアメリカ国内での販売の需要はすべて満たす事ができるのです。
 (※このような場合は何が制約条件になるのというと、それは【市場】です。)
●まずはアメリカ国内のすべての需要個数を販売した場合の利益を考えてみます。
総TP= ($45×100)+($60×50) =$7500
業務費用 $6400 ですので、
利益=$7500-$6400=$1100
●では、これが正しい最大利益でしょうか?
という問いかけでした。
各工程ともまだ上限時間に余裕がありますので、この余力を使って生産できるわけです。
ただ、アメリカ市場はもう需要を満たしています。
現在制約条件は「市場」になっています。
そこで、日本市場に2割引きで販売するのです。
これは制約条件の余力で販売していますので、TPが少なくとも利益には貢献するはずです。
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ここで、この章最大の問題です。
今までは
制約条件はB
最適なプロダクトミックスはPを最大限、余力でQを作る。
でした。
ただ、今回はBに1台機械が入った事でシステムが変わりました。
こういう場合はあたかも初めて眺めたシステムのように考えてみる事が必要、と説いてあります。
・考えて見ることにしました。
まずは各工程の余力時間を見てみます。
 余力時間
———————–
A     400分
———————–
B     1800分
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C     650分
————————
D     650分
となります。
これから、制約条件を考えてみます。
製品Pを作るための時間はA,B,C,Dとも同じ15分ですので、
製品Qを作るための時間で考えてみます。
それぞれ生産できる個数は、
 Aは10分   400/10=40個
 Bは30分   1800/30=60個
 Cは5分    650/5=130個
 Dは5分    650/5=130個
ですので、
工程[A]が制約条件となる事がわかります。
では、[A]のスループットダラー・時間を考えてみましょう。
日本販売した場合の価格は2割引きですから、
Pの価格 ($90*0.8)=$72
Qの価格 ($100*0.8)=$80
これから、
PのTP=$72-$45=$27となります。
QのTP=$80-$40=$40となります。
  P  TP=27     |  TP/分     |   Q TP=40   |  TP/分 |
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A     15分/個    | 27/15=1.8 |     10分/個  | 40/10=4 
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製品Pのスループットダラー・時間は 1.8TP/min
製品Qのスループットダラー・時間は 4   TP/min
ですので、
ここは製品Qを販売した方が利益が上がるという事がわかります。
では、製品Qを上限いっぱいの40個製造して日本に販売しましょう。
総TPは
 $40×40個=$1600
これが日本で販売した場合のTPです。
●これを先のアメリカでの販売TPに合計し、再度利益計算してみます。
総TP= ($45×100)+($60×50) +$1600=$9100
業務費用 $6400 ですので、
利益=$9100-$6400=$2700
※これが今回の問題の答えです。
●前回のシステムの惰性に捕らわれてしまうと、
大きな利益を失う、という話でした。
bousicom

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