インフォメーション・システムを構築する

今回のテーマは「PART4 インフォメーション・システムを構築する 」(p165~p190)です。

ちょっと難しいテーマでした。
簡略に書きますと、
P172に書いてありますが、
・制約条件には自らを保護する予備のキャパシティがない
          ↓
 ・制約条件の前に在庫を築く
 ・制約条件に作業を供給するリソース(これは非制約条件です)に予備キャパシティを持たせる
          ↓
・制約条件をマーフィーから保護する
という事です。
マーフィーとは何か?というと予期せぬ出来事のことです。
具体的には機械の故障や従業員のストライキ、停電、浸水、火災、材料供給の停止、情勢の変化などがあげられると思います。
これらは必ず起こりうる事なのです。
ですからそれに備えて準備をしておく必要があるのです。
「予備のキャパシティ」とは何か、というと具体的には「在庫・仕掛品」の事です。
しかし販売量を予測する事はできないですから、
在庫を多くもつ事と在庫をできるだけ少なくする事はどちらも相反するジレンマがあります。
在庫を多く持つと販売機会を逃さないがコストがかかる、
逆に在庫が少ないとコストは抑えられるが、販売機会をロスする可能性がある。
            ┌【販売機会を確保する】 ← 【在庫を多く持つ】
【上手に経営する】                      
            └【コストを抑える】     ← 【在庫を少なく持つ】
ただ、これも上のように、最終的なゴールは【上手に経営する】事で同じという事に気づきます。
TOCでは需要は予測できなくて当たり前という立場をとっているようです。
ではどうしたら良いのでしょう?
その解決策として「予測への依存度を下げる」のです。
(※著書「クリスタルボール」にてその件は詳しく書いてあるそうです)

具体的な方法として、
「需要連動型補充方式」というのがあるそうです。
これは需要が発生した数量だけ材料を補充するというやり方です。
これならば過剰な在庫が発生するのを阻止する事ができます。
ただし、予めある程度のバッファーを用意しておくのはいうまでもありません。
さて、本の中で「タイム・バッファー」という言葉が出て来ました。
バッファーとは実際には物理的な「在庫」ではありますが、予備の在庫を作るためには早く機械を動かして在庫を蓄えて置く必要があります。
結局は「在庫」は「時間」に等しいという考え方のようです。
●ここで、タイムバッファーが非常に長い時と、非常に短い時の極端な例を考えてみました。
(1)タイムバッファーが非常に長い時
・早めに仕事に取り掛かれる
     ↓
・工程内に滞留する時間が長くなる。
     ↓
    (1)仕掛品が増える。→【コストが増える。】
     ↓
    (2)製造リードタイムが長くなる。→他の仕事を投入できない。
          ↓
        ・見積もりリードタイムが長くなる。
          ↓
      【競争力を失う】
※【結論】タイムバッファーを非常に長くすればコストが増え、競争力を失う。
(2)タイムバッファーが非常に短い時
・納期ギリギリで仕事に取り掛かる。
     ↓
・特急の仕事になる。
     ↓
    (1)あわてて仕事をする。→ミスをする。→【品質が落ちる】
     ↓
    (2)他の仕事が後回しになる。
          ↓
        ・他の仕事が遅れる。
          ↓
      【残業が増える】
※【結論】タイムバッファーを非常に短くすれば品質が落ち、残業が増える。
(1)、(2)ともあまりいい事はなさそうです。
●では一体どのぐらいのタイムバッファーを取ればいいのでしょうか。
TOCでは、それは「挑戦的ではあるが達成できるサイズ」である。と定義されています。
※また、P190の最後に、
「タイムバッファーの長さをどの程度にするのか、その判断は会社全体のパフォーマンスに責任を負っている者に委ねられなければならない。」とあります。
つまり経営者自身が判断する事であるのです。

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